デッサン力なんていらない?(1)

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デッサン力なんていらない?(1)

デッサンに対しては「画一的な教育」と捉えている批判派の方も多いのが現状です。
その手の方の言い分にも納得いく部分はあります。

そこで、「デッサンなんていらない?」という題名でシリーズ化し、私が以前、アンチデッサン派の自称教育者の方とやりとした内容を紹介していこうと思います。

今回はその第一回です。写真の普及により、デッサンは不要になったのか?というのがその内容でした。

アンチデッサン派の自称教育者の言い分.1
>現在では写真が普及し、写実画の必要性が無くなった。
>下手な人でも写真をトレースすればリアルなイラストが描ける。
>そのような現状において、デッサンを習う意味は無くなって来ている。

→それに対する私の考え
まず、写真のトレースでもデッサン力がある人と無い人では如実に差が出ます。写真のトレースとは、単に形をとる時間を短縮できるというだけで、トレースすれば誰でも同じレベルに写実画を描けるというわけでは決してありません。
特に、立体感・量感という点では顕著に差が出てきます。これは一眼である写真と二眼である人間の目では立体感に差があるので、写真そのままでは人間の目には平面的に映るというのがまずあります。人間の目から見たような立体感を絵の中に表現するには、それなりの訓練が必要となるのです。
また、仮に写真のトレースでリアル画を描くということの敷居が低くなった、或いは写真で事足りることも多くなったとしても、写実画の需要は狭まりはしますが、不要になることは現状においては無いでしょう。
まず、欲しいビジュアルと全くドンピシャな写真があることの方が珍しいので、その場合は自分の画力で補完しなければなりません。まして写真では再現できないような空想の世界をリアルに描くには、やはり写真に頼れる範囲は限定されます。
そういう意味では、写真の出現で、写実画の必要性が無くなるということには、私はまだまだ疑問を感じます。
寧ろ、写真の登場で写実画が描きやすくなり、その結果写実画を描く層のボトムアップが成され、結果的にトップはさらに上に登ったともとれます。